マジ?1000万円も減った

usagitokame

シロフク先生は黙ってうなずくと、手元の電卓でさらさらと計算を始めた。

「現在、ウサコの〈毎月、自由に使えるお金〉は2万7066円。これは毎月の収入の5%(2万7083円)以上という目安からすると、あと17円足りない。

ま、こんなものは生活費を見直せばよいのでどうにでもなる。予定している借入金額は4000万円、借入期間は35年、このとき当初の毎月返済額は10万8768円じゃ。

だが、借入れから11年目に店頭金利が6%に上昇したとすると、毎月返済額の上昇分は5万2718円になる。返済額が約1.5倍に膨れ上がるというわけじゃ。となると、これに対処できる〈毎月、自由に使えるお金〉は

5万2718円-2万7083円=2万5635円

あと、2万5635円も不足している。ということは、逆に、当初の毎月返済額10万8768円から〈毎月、自由に使えるお金〉の不足分2万5635円を差し引いた8万3133円(毎月返済額)を基準に借入金額の限度を考ればよいわけじゃ。

これを住宅ローンシミュレーターで計算してみると借入金額の上限は3057万円と出た。」

シロフク先生は計算の手を休めてウサコを見つめた。

「マジ?1000万円も減った」明らかに落胆の表情だ。

「ま、これはあくまで概算なので」あわててウサコを慰めると、シロフク先生はさらに詳細な計算をした。

その結果、どうやら3360万円までは変動金利で借りても大丈夫だと教えてくれた。

「分かりました。先生、ありがとうございました」

謙虚にお礼の言葉を述べながら、ウサコは腹のなかで〈減額分は両親から借りるしかない〉と決意を固めていた。ウサコの赤い目が静かに燃えていた。

<続く>

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